株式会社プロジェクトスタジオQ主催 アニメCGコンテスト 「Award:Q/Project Studio Q Anime CG Award 2020」 にご応募いただき誠にありがとうございました。厳正なる審査の結果、各部門、下記の通り「グランプリ」「準グランプリ」「入選」が決定いたしました。
本コンテストがご応募いただいたクリエイターの方々のさらなる才能の飛躍、アニメCG業界の新たな可能性に繋がることを期待しています。

©khara

審査員コメント

審査員長 鬼塚 大輔 (株式会社プロジェクトスタジオQ 制作部部長 / 株式会社カラー CGI監督)

本年度も、素晴らしい作品を沢山応募いただき、ありがとうございました。
本コンテストは、アニメ制作において、なるべく実務につながる課題をクリアする事で一人でも多くの方々がアニメ業界へ入って来る切っ掛けとなって欲しいという願いを込めてスタートし、早くも第3回を迎えました。
参加された皆様の業界への架け橋になる事を願っております。

審査員 沼倉 有人 氏 (CGWORLD 編集部 / 編集長)

入賞された皆さん、本当におめでとうございます!
選外となった方にとっても、創作活動を続けていく上では確かな糧になったはずです。
今回もおおいに悩みながらも、楽しく審査させていただきました。

審査員 篠原 たかこ 氏 (CG-ARTS 教育事業部 事業部長)

三年目を迎え、一般の部、学生の部ともにますますレベルが上がっています。なかでも学生の部のクオリティの高さに驚かされました。それぞれに個性豊かな作品が集まり、このコンテストにかける応募者の気合と情熱を今回も実感することができました。
応募者の皆さんがこのコンテストに挑戦したという体験を、これからの貴重な糧とされることを願っております。

審査員 松井 祐亮 氏 (株式会社カラー CGI 作画監督)

モデリングは全体に超クオリティが高くなっていく一方です。自分が学生の時と比べると驚異ですね笑 アニメーションに関しては少し厳しく言うと(自分もアニメーターなので)レベルの高い人との差が結構あるなぁという印象です。応募数も少ないのでもっと頑張ってほしいなと思いました!ただ本当にレベルは上がってるので今後も期待大です。

審査員 小林 浩康(株式会社プロジェクトスタジオQ 代表取締役社長 / 株式会社カラー 取締役)

今回のAward:Qでは、とりわけ多くの学生作品から強いこだわりと苦心を感じる事ができ、充実したものとなりました。
次世代のアニメのため、さらにその能力を磨いていってもらえたら嬉しいです。

審査員 鈴木 慎之介(株式会社プロジェクトスタジオQ 取締役 / 株式会社ドワンゴ / 株式会社カラー 執行役員 技術管理統括)

皆様の熱意を感じられる作品ばかりで、今後の業界や創り出されるであろう作品に大変期待でき、嬉しい限りです。今後の皆様の熱意と出会えることを楽しみにしております。

部門別受賞作品一覧

モデリング部門

グランプリ

式波・アスカ・ラングレー

藤井 圭哉

式波・アスカ・ラングレー

藤井 圭哉

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制作意図

肩出し


審査員コメント

アスカらしさが出ており、キャラクターへのライティングも良いです。アニメ感もしっかり出ていると思います。(篠原)

描きたいイメージをしっかりと具現化されていると思いました。(沼倉)

設定画からの解釈のまとめ方、人物の見せ方が魅力的でした。(小林)

応募作の中でキャラクターを最も可愛いらしく表現していた作品だと思います。(鬼塚)

モデリング部門(一般の部)

準グランプリ

明日へ

藤井 隆直

明日へ

藤井 隆直

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制作意図

初めて新2号機の設定画を見た時、半身すら原型を留めていない姿に驚きを禁じ得ませんでした。しかし、だからこそ、何故この姿にならざるを得ないのか、この姿になってまでエヴァに求めるものは何なのか。をじっくり考えるきっかけにもなりました。
ヴィレ陣営ひいては劇中世界の、もう後が無く、なりふり構っていられないギリギリの差し迫った状況の中で、たとえ大部分を損なおうともエヴァがエヴァたる機能を失わない限り逆転の目がある。そんな絶望と希望を同時に表現できればと思っています。


審査員コメント

モデリングも構図も良く、クオリティの高さを感じました。(篠原)

本職は住宅設備メーカーの研究職ということもあって、丁寧で精細なモデリングに好感を抱きました(沼倉)

独学でこのクオリティを出したのはすごいと思います。自分の作った「特報2」の飛び立つ瞬間の絵というので興奮しました。笑(松井)

入選

Award-Q Asuka

金子 実樹

Award-Q Asuka

金子 実樹

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制作意図

アスカのやさぐれた雰囲気と本来持つ可愛らしい部分を併せ持つように意識して作りました


審査員コメント

ポージングや影、髪の毛の表現が良いと思います。(篠原)

比較的難しいポーズだと思うのですが、上手くまとまっていると思いました。(沼倉)

engage

鈴木 洋亮

engage

鈴木 洋亮

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制作意図

設定画から感じた新2号機のパワフルなビジュアルの魅力を伝えれるような作品を目指しました。


審査員コメント

とても丁寧なモデリングでした。背景の遠近感がもう少しあると良いと思います。(篠原)

今回のモデリング部門応募作品の中では特に素晴らしい仕上がりだと思いました。(沼倉)

ちびアスカ

ソンソクミン

ちびアスカ

ソンソクミン

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制作意図

一般形態のゲームやアニメキャラクターを可愛く見えるように形を編集する作業を最近、何年もしてきました。
キャラクターのコンセプトや特徴を守りながら、印象と雰囲気を小さなキャラクターとして表現する作業に熱中してきました。
可愛いとは感じられにくいアスカですが、かわいいなぁ~って誰にでも思わせるように作ってみました。


審査員コメント

これぞプロの仕事と言える、見事な出来映えだと思います。表現力としてはトップレベルだと思うのですが、デフォルメキャラというトリッキーな路線なので個人的にはGPには推すことができませんでした。(沼倉)

ディテールが良いと思いました。(鈴木)

Q

高月 香緒里

Q

高月 香緒里

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制作意図

ジャケットとスーツの隙間が素敵だと思ったのでそれが見える構図にしました。


審査員コメント

モデリングが丁寧でアニメらしさがしっかりと出ています。(篠原)

ポイントを絞った作り込みが、作家性として確立されていると思いました。(沼倉)

I CAN (NOT) REDO.

服部 高明

I CAN (NOT) REDO.

服部 高明

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制作意図

目つきの鋭い、格好いいアスカを目指しました。


審査員コメント

モデリング、質感、ライティング等、クオリティが高いと思います。顔に影を付けても良かったように思います。(篠原)

素直に良い仕上がりだと思いました。(沼倉)

モデリング部門(学生の部)

準グランプリ

New Unit-02

関谷 太一

New Unit-02

関谷 太一

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制作意図

降下中ひと時の静けさと緊張感を表現しました。


審査員コメント

モデリングが丁寧で、質感や重量感がしっかり表現されていると思いました。(篠原)

モデリングと画づくりの両面で高い技能を有していると思います。ですが、構図で奇をてらい過ぎてしまったのが残念に思いました(好みの問題といえばそれまでですが)。(沼倉)

質感と色も好きです。ここも特報2の落下の瞬間なのでかっこいいです。レイアウトもかっこよいです!が、体の全体が見える方がコンテストの意図がはっきりしてて良いと思いました。(松井)

Evangelion new unit 02

TIPYAN KARN

Evangelion new unit 02

TIPYAN KARN

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制作意図

新二号機の落ちてゆくシーンのようなポーズを作りたいと思いました。


審査員コメント

モデリングが丁寧、質感もよいです。背景にもう少し配慮してもよかったかもしれません。(篠原)

プラモデルのボックスアートさながらの迫力あるビジュアルに好感を抱きました。モデリングの技量も画づくりも高い水準に達していると思います。(沼倉)

複雑な形状に対して、設定画からしっかりと拾う事が出来ていると思いました。(小林)

入選

式波・アスカ・ラングレー

今村 実希登

式波・アスカ・ラングレー

今村 実希登

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制作意図

3DCGでモデリングはするけれど2Dのイラストと見間違えるようなモデリングとシェーディングを意識しました。


審査員コメント

設定画の表すフォルムを良く捉えられており、一枚絵にも完成へのこだわりを感じました。(小林)

全体的なバランスが良く、アスカの可愛さがちゃんと表現されていました。(鈴木)

全体的に良くまとまっている作品だと思います。細かい所ではお尻のシルエットと顔の輪郭をもう少し設定に似せてもらえると良かったなと思います。(鬼塚)

空に

金守 広海

空に

金守 広海

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制作意図

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qの頃のアスカの一場面を想像して作りました


審査員コメント

難しい構図に挑戦されたと思います。(篠原)

振り返りのポーズが良く出来てると思います。アオリ顔の表情は難しいですがもう一歩頑張って欲しかったです。(鬼塚)

式波・アスカ・ラングレー(ジャージ)

笹山 真聖

式波・アスカ・ラングレー(ジャージ)

笹山 真聖

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制作意図

エヴァQでシンジとアスカが再会したときのシーンをイメージしてポーズをつけてみました。パースをきかせて迫力のあるものを目指しました。


審査員コメント

モデリングのバランスがよいです。モデルの動画も好感が持てました。キャラクターの表情は良いのですが、仕上げの丁寧さがもう少しあるとよかったように思います。(篠原)

モデリング部門(一枚画としての勝負)の応募作品としては、一瞬の動きを捉えたグラフィックを新鮮に感じました。モデル自体も形状、質感どちらも高いスキルをお持ちだと思います。(沼倉)

新二号機

門司 崇志

新二号機

門司 崇志

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制作意図

新二号機のゴツゴツしたパーツの中でのかっこよさ。


審査員コメント

モデリングがとても丁寧で驚きました。背景やポージングにもう少しこだわってもよかったのかもしれません。(篠原)

これだけのパーツ数にチャレンジされた事が素晴らしいです。一つ一つのパーツのシルエットをもう少し設定を観察してバランスを寄せれるようになるとぐっと良くなると思います。(鬼塚)

式波・アスカ・ラングレー

百合本 魁人

式波・アスカ・ラングレー

百合本 魁人

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制作意図

空気間を大事にしました。頑張りました。


審査員コメント

モデリングの丁寧さが際立っていました。影や皺の表現も繊細です。(篠原)

まったく予想しなかったビジュアルだったので印象に残りました。(沼倉)

U-18特別賞

式波・アスカ・ラングレー

首藤 拓人

式波・アスカ・ラングレー

首藤 拓人

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制作意図

何かを睨んでるアスカを作りたかった。


審査員コメント

18歳以下で設定画からここまで作れるって本当にすごい!
そしてここから細かくディテールの解像度を上げていく事ができると、他の受賞作品に匹敵するものになっていく可能性を秘めています。(小林)

アニメーション部門

グランプリ

該当者なし

アニメーション部門(一般の部)

準グランプリ

TWO BOX

高嶋 稔生

TWO BOX

高嶋 稔生


制作意図

よじ登った後のポージングに一番拘って制作しました。全体を通して勢いなど伝われば良いなと思います。
特に捻りのある演出ではありませんが楽しんで作りました。


審査員コメント

タイミング、スペーシング、カメラともに良くできていると思います。(篠原)

演出、カメラワーク、キャラクターアニメーション、いずれにおいても優れていると思いました。(沼倉)

決めのポーズ、見せ方等にこだわりを感じ、表現できていました。 さらにアクションのメリハリ、レンズ等を工夫するとより良いかも知れません。(小林)

入選

脱獄会社員

酒井 要

脱獄会社員

酒井 要


制作意図

キャラクターのアニメーションをしっかりと見て頂きたくて、はじめのカットとラストカットはキャラクターを追うようなカメラワークにしています。また、映像として退屈しないようにレイアウトや色彩の統一などに力を入れました。


審査員コメント

キャラクターとアニメーションの演出が合っていて心地よく鑑賞できました。(篠原)

アニメーションだけでなく、デザインや演出までつくりこまれた力作です。ただ、評価点につながらない部分に力を入れすぎてしまっていたことが残念だと思いました。(沼倉)

Time Atack, Box A to B.

福田 真優

Time Atack, Box A to B.

福田 真優


制作意図

CG作画は動きが正確が故にどうしても揺らぎが少ないという要素に、コストダウンでどうしても3コマ打ちになっていることが理由なのかどうしても低フレームレート感溢れるカクカクした動作の作品ばかりで残念な気持ちになります。
CG作画は動きが正確なためか、手書き作画と比較すると同じスピード感でもスピード感に欠けるため、スピード感のある作画をやってみました。


審査員コメント

カメラワークで動きがダイナミックに表現されて、気持ちいい流れができているように感じます。後半のつなぎが丁寧になるとグッと良くなると思いました!(鈴木)

カメラワークの気持ちよさがあり空間の表現が上手だと思います。残念な部分としてキャラクターのポーズをもう少し頑張ってほしかったです。(鬼塚)

アニメーション部門(学生の部)

準グランプリ

ネクストタイム!

馬場 あさひ

ネクストタイム!

馬場 あさひ


制作意図

最初は意気揚々とはりきる主人公の、途中から「おっとっと」、「おーー」、「あーー・・・」となるおどじな動きを楽しんでもらいたいです。
タイトルの「ネクストタイム!」は松岡修造さんの名言で、今回は落ちちゃったけど、また次がある!という応援の気持ちで付けました。


審査員コメント

課題の意図をしっかり理解して頂いた作品でした。一つ一つのポーズとタイミング、自分の体を支えるときの重みの表現が良く出来てる作品だと思います。(鬼塚)

変に奇を衒うことなく、課題に対して素直に向き合ったアニメーションに好感が持てました。良く探求し、こだわって制作されているのが感じられて良かったです。(小林)

原則に沿って、丁寧に細かく作り込んだ動きを表現しているところが評価できました。(鈴木)

A to B

早川 翔也

A to B

早川 翔也


制作意図

物理挙動の説得力を重視しつつ、適度にフィクショナルなアニメーションにしました。画面の構図もいろいろ研究して、シネマティックな構成を意識してみました。


審査員コメント

アニメーションも演出も大変よいのですが、1回目のジャンプの後に、手前の青い箱に戻る部分のカメラワークが分かりにくくなってしまったのが残念でした。カメラ位置を変えると分かりやすかったかもしれません。(篠原)

全体のバランスがとても良く、確かな個性(演出)が込められていることに好感を抱きました。(沼倉)

アニメーションのタイミングに良いものがありました。キーポーズをもう少し詰められると良くなると思います。また、イマジナリーラインを超えたカメラワークで進行方向が分からなくなってしまう現象が起きていたので勿体なかったです。(鬼塚)

入選

Climb and jump

河北 茉衣

Climb and jump

河北 茉衣


制作意図

疾走感とかっこいいシーンを作ることを意識しました。


審査員コメント

動き自体は悪くないと思うのですが、カメラアングルがトリッキー過ぎたのが残念に思いました。(沼倉)

スピードを感じ、スムーズな流れで一連のアニメーションが見られるのが良かったです。ひとつひとつの動きの中のポーズもしっかりしているかと思いました。(小林)

超人スチュワート君

坂江 大

超人スチュワート君

坂江 大


制作意図

今回は主人公が超人という設定でアニメーションをしました。まず最初に、着地のカットを決めて、そのカットに持っていくためにどうしたらいいかを考えて作りました。今までに観てきた沢山の映画の中から、自分の印象に残ったショットやポーズを思い出してアニメーションをしてみました。「リアルに作るより、リアリスティックに作る」ということを意識して作りました。


審査員コメント

しっかりとアニメーションを見せていてよいと思いました。(篠原)

学生でこれだけ出来れば良いですね。あとはレイアウト頑張ってください。アニメーションよりとは言わないですがかなり大事です。(松井)

弾力のある柔らかな筋肉

村川 稜

弾力のある柔らかな筋肉

村川 稜


制作意図

しなやかな手足!!


審査員コメント

キャラクターと演出、タイミング、スペーシングがよいと思います。エンディングをもう少し丁寧にするとよかったように感じました。(篠原)

かっこいいです、レイアウトも迫力合っていいですね。見応えありました。途中で引きの絵をもう少し入れたいかなと思いました。動きもタメツメあって良いですが、若干フワついてるので、もっと止めるのを意識すると力強さが出ると思います。(松井)

カメラと演出でインパクトある動きが表現できていると感じました。(鈴木)

駆ける

森田 武志

駆ける

森田 武志


制作意図

手描きアニメのような良い意味で嘘を付いたアニメーションをやりたくて作りました。


審査員コメント

演出とタイミング、スペーシングが合致していると思います。(篠原)

レイアウトが格好良いですね。(沼倉)

challenge

吉永いづみ

challenge

吉永いづみ


制作意図

オチのある映像を目指しました。


審査員コメント

走るカットが多すぎたので他のアニメーション要素をもっと見たい印象でした。 タイミングは良く出来ていたので、それぞれのカットのポーズを工夫できれば、より良くなると思います。(鬼塚)